文: ボストン留学サポート・小松志行

先日、仕事帰り、東京・日本橋のある串焼き屋さんへインド人の友人と二人で行き、3時間以上、日本文化の事、インドの将来の展望、お互いのビジネスのビジョンなど色々なテーマで語った。日本人にはない発想がいっぱいで、アッというまの時間だった。彼とは、出身は違うが、30代中盤の同世代組で時代背景的にも共感できる間柄だ。彼は、日系の投資銀行で働くエリートで、日本語検定も1級の実力。日本社会の一線で活躍する彼から学ぶ事は多い。しかし、私が彼に関心があったのは、そのような華やかなバックグラウンドからだけではない。

欧米でも十分通用するであろう彼が日本にやってきた理由にとても関心があった。インドでは、金融やIT系など優秀な人材が、海外にチャンスを求めて出ていくらしいが、同じアジアである日本に行くのではなくアメリカやヨーロッパへ90%以上が行くらしい。日本へ行くのはせいぜい2~3%程だという。彼は、そのうちの1名だ。

私は『なぜ、あえて日本に来たの?』と尋ねた。 彼は答えた『僕は、日本の戦後の歴史が凄い感動した。西洋文明に完敗して、何もないところから世界No2の経済大国まで成長した。』今では、IT産業で発展を遂げるインドだが、彼が生まれた1970年代は、まだ貧富の格差も今以上に存在していただろう。そんな中、日本という国が彼にとって希望の星だったのかもしれない。

彼は、日本に来る前から日本に行く為の勉強に励んだという。学生時代には、日本で働く友人から『紅白歌合戦』のビデオテープを送ってもらってテレビ番組からも日本語や日本の文化を学んでいった。そんな彼は、今、日本の投資銀行で日本の海外進出をサポートする。

日本には、彼のように日本に希望を求め、日本文化を学び、日本に貢献している外国人が数多くいる。しかし、日本で生活する我々は、そのような人達の存在をどれくらい知っているだろうか?英語ができないから、外国人とはコミュニケーションできないと考える人もいるだろう。しかし、日本人が心を開き、彼らとコンタクトを取らない限り、彼らにとり日本は居心地のよい場所にはならないだろう。

私は、日本の10代や20代の若者達が、外国の人達と語り合い、意見をぶつからせながら、理解し合い国を超えた信頼関係を作っていけるような社会になるのを夢見る。日本の若者は海外へ挑戦し、魅力ある日本に世界から人々が集まってきたら、日本は活性化するだろう。

その為には、試験対策の英語教育にだけでなく、異国の文化を共有できる機会を若者に提供することも重要だと思う。ボストン留学サポートも、事業の一環として、日本にいる日本人に海外との関わりを持てる機会を提供するサポートにも乗り出す計画だ。お楽しみに!

色々な気付きを与えてくれた、私のインド人の友人に改めて感謝します。

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