文: ボストン留学サポート・小松志行

●英語にすると解る『を』と『で』の違い!

最近、楽天やユニクロで社内公用語が英語になる事が決定するなどの動きがあり、今後、日本でも英語の重要性が増してくるでしょう。そこで、多くの人が『英語を学ぶ』ことに強い関心を持っている事だと思います。

しかし、私は経験上『英語を学ぶ』以上に『英語で学ぶ』事が真に大切であると確信します。この2つは、日本語では、『を』と『で』の一文字の違いで、大差がない気がしますが、英語ではその差がより明確に現れます。

①英語を学ぶ・・・ I study English
②英語で●●を学ぶ・・・I study ●● by using English

英語がテーマだと、その差がイメージしにくい人がいるかも知れませんので、テーマを変えてみます。

③車を持つ・・・   I have a car
④車で●●へ行く・・・ I go to ●● by car

車というのは、とても便利な乗り物ですが、目的地がなければを持つ意味がないでしょう。車のエンジン機構や道路標識に関心がある人は、ごく少数派で、大多数の人は、目的地に行きたいと思うのではないでしょうか?恋人とデートスポットに行くとか、家族でキャンプに行くとか、想像するだけでもワクワクしますよね。

英語についても、これは全く同じ事が言えます。英語の接続詞や前置詞が好きな人はいないでしょう。逆に、恋愛とかビジネスとか、自分が関心がある事であれば、英語でも日本語でも言葉を超えて、衝動的にやりたいでしょう。

●英検4級レベルの留学生が、最後はアメリカ人に英語の書き方を教えた!

ここからは、私の経験をお話します。なぜ、私が上記のような事を思うかと申しますと、ボストン留学を通じ肌を持ってこのことを経験したからです。日本では、全く、英語が苦手で、『①英語を学ぶ・・・ I study English』を実践する典型だった私が、ボストンで大きな変化をしました。それは、ある大学の歴史の授業がきっかけです。
アメリカ人のライアン教授(仮名、白人)が、「世界の歴史World History」の授業で「歴史的に、アジアやアフリカは植民地化により文明が発達したプラスの部分もあるのです。You guys know that, historically, there are certain benefits through European and U.S. colonization to Asian and African society. 」と言った途端、静かに進んでいた授業が、急に騒がしくなり、黒人とベトナム人の学生が、「You son of a bitch! (「畜生!」という意の通常日本の教育では習わない卑語)」と言い放ち、教室を退場しました。実は、内心、私も心の中も同じ気持ちでした。

この衝動を、英語がペラペラなアメリカ人にディベートをしても勝てないと思った私は、「Christianity in Asian Historyアジアにおけるキリスト教の歴史」という論文を書き、授業でプレゼンしました。(決して、パーフェクトな英語とは程遠かったですが。。。)

普通、日本なら、留学生が日本の批判をすれば、マイナスになると考えるでしょう。しかし、アメリカでは、間逆でしっかりした信念を持ち、それが、きちんと相手を納得させられるだけ論理的であれば、国籍や人種を問わず評価してくれます。後に、マサチューセッツ大学・社会学部を首席に選出されただけでなく、アメリカ人の学生達に英語の論文の書き方をアドバイスするように教授に頼まれました。(4年前までは、英検4級レベルの人間がです!!)

umass-boston

ゆったりした空間のマサチューセッツ大学の風景

●大切なのは、「知識」の前に「伝える意志」

私の経験から言えることは、英語は難しい単語を沢山知っていても、そこに、自分が伝えたい意志がなければ、何の意味もないという事です。なぜなら、相手とコミュニケーションができないからです。

①英語を学ぶ・・・ I study English

ではなく

②英語で●●を学ぶ・・・I study ●● by using English

であり、●●には、必ずあなたの心から来る「意志」が入る事でしょう。

経験上、自分の強い意志があれば、無意識のうちに、目的に応じ英単語を調べたり、適切な表現方法を身に着けたりするものです。その結果、語学力のみでなく、他の国の人々が大切にしている価値観なども同時に身についているものです。そして、英語でのコミュニケーションが面白くなるでしょう!なので、留学経験もあなたの●●を埋める手段になるかもしれませんね!

P.S. 私の好きな英語のことわざ

Where there is a will, there is a way
(意思有れば、道開ける。)

Copyright © ボストン留学サポート

ボストン留学ガイドのプレゼント お問合せ